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左に東洲斎写楽、右に喜多川歌麿の浮世絵、中央に蔦屋重三郎の版元印を織り込んだ作品=西陣織国際美術館提供
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 NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」の主人公、蔦屋重三郎が生きた時代の浮世絵を西陣織で再現した「蔦屋重三郎の浮世絵展」が5日、京都文化博物館(京都市中京区)で始まる。昨春から半年間かけて西陣織で織り上げた作品を中心に披露する。9日まで。

 蔦屋は江戸時代の版元。喜多川歌麿や東洲斎写楽らの才能を見いだし、出版業で財をなした。

 展示される作品の原画は、歌麿や写楽のほか、葛飾北斎の富嶽三十六景や歌川広重の東海道五十三次。美術織物の製造・販売を手がける「とみや織物」(京都市上京区)の8代目冨家伊兵衛が極細糸の「西陣美術織」で織り上げた。

 主催する西陣織国際美術館の蔦田文男館長によると、浮世絵展は東海道五十三次を京都から東京へ進むコースで全国巡回を計画している。次は滋賀で開く予定という。

 蔦田さんは「江戸っ子を魅了した蔦屋重三郎の世界を現代の糸で丁寧に織り上げた。繊細な美しさを味わっていただきたい」と話す。

 午前10時~午後5時(5日は午後1時から)。無料。問い合わせは西陣織国際美術館(090・3165・4325)。

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